周波数の豆知識
202302.16
「量子もつれ」の瞬間を世界で初めて画像に記録 英研究チームが成功
英国のグラスゴー大学の研究チームが、2つの粒子が強い相互関係にある
「量子もつれ」と呼ばれる現象を世界で初めて画像に記録することに成功
今回の実験で得られた画像処理の技術は
量子コンピューティングや量子暗号の進化にも貢献することが期待されているといいます。
量子もつれとは、2個以上の量子が古典力学では説明できない不思議な相関を持つことです。
ミクロの世界を正しく説明するうえで欠かせない量子力学に
「量子もつれ」と呼ばれる現象があります。
そんな量子もつれの状態を画像に収め、量子もつれの状態にある光子の様子を捉えて
オープンアクセスの科学学術誌『ScienceAdvances』で画像を公開した模様。
これは、量子もつれの判断基準とされる「ベルの不等式」の破れをもとに量子もつれを実験的に可視化する技術で
もつれ状態にある粒子ペアがひとつの画像に収められたのは今回が初めてだといいます。
マクロの世界における物質の状態は、観測者がいるかどうかに関わらず、すでに決定しています。
しかし、ミクロの世界では、量子が実際にどのような状態にあるのかは何かに
“観測される”
まで不確定だと考えられています。
この、「観測されるまで状態が決定されない量子もつれ」を画像に収めた、ということでこれはビッグニュースなわけです。
この実験では量子もつれ状態を確認するために「ベルの不等式」と呼ばれる式が使用されています。
「ベルの不等式」は、古典的に説明できる粒子の相関関係の上限を示した数式です。
これによって実験が「量子的」なものなのか
「古典的」に説明できるものなのかを区別できます。
「ベルの不等式」の上限が破られると、実際に2つの粒子が量子もつれの状態にあることが示されます。
今回イギリスのグラスゴー大学の研究チームによって撮影に成功した量子もつれの画像はこちらです。
https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.aaw2563
ポール=アントイン・モロー、エルメス・トニネリ、トーマスグレゴリー他
2019/7/12 Science Advancesより出典、一部抜粋
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クラウザー氏は、私たちの日常の常識の限界について触れている。
クラウザー氏は「ほとんどの人は、自然(宇宙)は空間と時間全体に分散した物体から作られていると思い込んでいますが、そうではないようです」と述べています。
これは、物質や情報の断片は、分離されたとしても見えない糸で接続されているという考え方といえる。
またツァイリンガー氏は「量子もつれを使用すると、物体の保持している全ての情報を、
物体が再構成される別の場所に転送できるようになる。
これはSFのように人をテレポートさせるのとは違うが、確かにヒトではない何かを距離を超えて輸送している」と述べている。
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